バビロン A.D.

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戦争やテロによって秩序が崩壊した近未来の地球。天涯孤独の傭兵トーロップが最後の仕事としてマフィアのボスから引き受けたのは、モンゴルの人里離れた修道院に身を潜める謎の女をニューヨークまで運ぶというミッションだった。
想定外の危機に見舞われながらも、10,000キロの旅を続ける中で次第に明らかになる彼女の出生の秘密、そこに渦巻く地球の未来を揺るがす邪悪な陰謀。そして、ついにニューヨークに辿り着いたトーロップが迫られた究極の決断、"彼女を引き渡すべきか、それとも......"。
かつて仕事に私情を挟んだことのないトーロップは、初めて死を覚悟して壮絶な闘いに身を投じていく。


近未来のセルビアからスタートする物語で、この東ヨーロッパの殺伐とした超バイオレンスな街の風景にぞくぞくさせる。
この緊迫感はニューヨークに着くまで色々なバリエーションで楽しませてくれた。

ただ、見所といえばそれだけ、ともいえるかもしれない。
肝心のヴィン・ディーゼルのアクションシーンもそれほど印象に残っていないし、追跡劇/逃亡劇もそれほどスリリングさは感じられなかった。

それでも途中々々に見せ場はあり、K1の野獣、ジェロム・レ・バンナが出演していたりして、これがまた素敵な野獣っぷりを発揮してくれている。レ・バンナって、ホントにあんなスゲエ体してたっけ?「90秒失神しなかったら莫大な賞金を進呈!」もう対峙しただけでちびっちゃいそうで、最高のゲスト出演だ。ただ、肝心のヴィン・ディーゼルとの格闘シーンが地味で、やや物足りないのが残念。

そしてこの映画の最大の見所は。
なんといっても原潜の潜行を阻止しようと夢中で計器パネルを操作するところ。
もう、ぶっとびました。
なぜって?いや、これこそがこの映画の最高の場面ですよ。
私は唖然として口ぽっか~ん状態でした。

残念なのが、終盤からラストでしょうか。
もう完全に意味不明で、何をどう理解したらいいのか、オチがさっぱりわかりませんでした。
今だったらwebの解説をぐぐって探せば「ああ、なるほどね!」というのがあるとは思うのだが、肝心の劇中でそれがわからず???なまま終わってしまう映画というのはいただけない。
まさに竜頭蛇尾の典型で、せっかくの前半めちゃくちゃ暗くバイオレンスな東欧の戦場地帯からスタートし、大雪原でのサバイバルを切り抜けて、最後のNY(これがまたそれまで廃墟的な東欧の風景ばかり見せられてきた観客にはその煌びやかな都会の風景がひとしお目にしみる切替りの上手さ!)でもひと暴れしたのに、わけわからん静かな宗教風味でスコーンと底が抜けてしまったかのように、しかもまったく何も伝わってこないほどの意味不明なエンディングで終わってしまう。
あやうく放心状態になりそうだった。
同じヴィン・ディーゼル主演の「リディック」はかなり面白かったのになあ。

途中々々の暗く暴力的な絵の出来栄えがあまりにも良かったのに残念な終盤だった。
でも、あの絵だけでももう一度観たくなる映画かもしれない。

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