天使と悪魔

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カトリック教会の新しい教皇を選出するコンクラーベの開催が迫るヴァチカンで、候補者の枢機卿たちが誘拐される。
犯人はスイスの研究所から恐るべき破壊力を持つ"反物質"を盗み出し、ヴァチカンの爆破をも企てていた。宗教象徴学者のラングドン教授は、ヴァチカンの依頼を受けてこの事件の調査を開始。
教会に迫害された科学者たちが創設した秘密結社イルミナティとの関連性に気づいた彼は、美人科学者ヴィットリアの協力を得て、謎に満ちた事件の真相を追うが―!?

前作「ダ・ヴィンチ・コード」は不評だったが、この「天使と悪魔」はかなり評判がいいと聞いた。
題名からしても私の大好きな宗教テーマっぽい。しかも、キリスト教ベースの話は歴史的な深みが凄い。西欧人の深層心理に働く信仰心の根源、背信・背徳への恐怖感。その「畏れ」や「怖さ」を題材にした映画は大好きだ。奇跡の丘、ベン・ハー、パッション、エクソシスト、オーメン、などなど、オカルトも含めてよく観る。ま、異教徒の日本人だからこそ、それを楽しみにして観賞できるのかもしれない。彼らにしてみたら本気で怖いんだろうな。

と、彼らのイメージする天使と悪魔をどのように扱うのかとワクワクして観たのだが、その期待は残念ながら見事にはずれた。
これは宗教フレイバーを散りばめた「名探偵コナン・バチカン枢機卿誘拐事件」だった。
あーあ(笑)
ちょっとだけネタばれになってしまうかもしれないが、ただその敵対するイルミナティとの対立構造が、天動説を唱えたガリレオを迫害したローマ教会への復讐劇で、「宗教vs科学」という物語構成は「うまい!」と思った。
イルミナティ・・・・?
どこかで聞いたことがあると思ったら、「トゥームレイダー」でララと対立した組織だった。へー。

確かに、映画の絵としてのバチカン(本物ではない?)は美しい。古代からの宗教施設、宗教芸術、観光地としての景観の美しさ。その市街地を縦横に走り回る主人公達。
風景だけならば十分に見応えがある。

シチュエーションは「宗教vs科学」でとっても面白いのだが、実は中身はフツーの探偵モノ、といった感じだった(笑)
しかも、その謎を解いてさらわれた枢機卿たちを助けようとするミステリー&サスペンス劇も、なんだか安っぽいな、と私は感じてしまった。
宗教の謎解きっていったって、こんな程度?
はっきりいって「名探偵コナン」のほうがよっぽど・・・・・いや、いいです。なんでもないですw

とりたてて凄いアクションシーンも無いし、枢機卿を救い出すための宗教的な謎解きパズルもチープだし、絵ヅラだけで観た感じだった。
一番おおお!と思ったのは冒頭のCERNのLHCの映像だろうか(笑)CERN(セルン)とは、スイスにある素粒子・原子核研究所。ここのオペレーションシーンに興奮してしまった。
もっとも、反物質が都合よくガラス容器に収まっていく様子は・・・(笑)まあ、いいでしょう。

ちょっと期待しすぎたかな、という印象が残った。
これは宗教芸術を見せる映画で、サスペンスはそのフレイバー、と思えばいいかもしれない。

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